備忘録

エブリスタに夢を壊されたという話

 もうとっくに忘れてた話だけど最近どうにもアニメかだかで再び話題に上がってるのでどうにもやりきれない気持ちだ。なので全くノータッチアンド放置していたコレ(ぶろぐ)に再び手を伸ばすことになったのであった。

 あまりいい話では無いし、動画だったら『信者発狂動画』なんてタグが付けられるような内容なのであくまで自己責任で読んでほしい。

 

 さて、読んでる人がいるのかも読んでる人が知っているのかも分からないのでエブリスタというものを簡単に説明する。

 (私の知る限りは)ガラケーでの一次創作のみに特化した――まぁピクシブ的なものである。扱いやすさも画質やサイズも勿論ピクシブの方が上だが。

 これが私の知る限りのエブリスタの情報である。

 

 そもそも高校時代にガラケーピクシブが使いづらい、だからと言ってなろう(『小説家になろう』が正しい名前)は絵が上げられない。そんな感じでなんとなーく始めたのがエブリスタである。一次創作のみに特化した、というのは二次創作(例えばボーカロイドの絵とかも)禁止されており本当にオリジナル作品のみしかアップできないという意味だ。ちなみにアップすると問答無用で非公開にされたりする。なんともクソ仕様である。

 

 さて、ここまでが前提。

 勿論これにもプレミア会員的なものやランキング的なものがあり。そのランキングにつねに鎮座していたのが話の冒頭に出てくるアニメ化だかで再びタイトルを目にすることになった『王様ゲーム』という作品である。

 その時は結局タイトルだけ見て「ふーん」程度のものだった。正直そそられないし、なによりプレミアでランキングに鎮座している感が凄かったからである。全く情けない。

 

さて数年後か数ヶ月後か。なんたる偶然か数少ないマトモ(当社比)な友人が「なんか流行ってるから」と件の『王様ゲーム』を買ってみたらしい。読み切っていたらしい友人の感想としては「頑張って読んだんだけどホント酷い」、「お金返して欲しい」とまで言い出す。勿論彼女はクレーマー気質な人間などではない。ここまで言う方がよっぽど珍しいというか彼女とは思えないほどのボロクソ具合である。つまり彼女としてはそこまで酷いものだったというわけである。「いらなかったら売っていいよ」とまで。これはヤバイ。

 さて家に帰って少し、まぁ如何程酷いものかと読んでみたわけである。

 そりゃぁもう。そりゃぁもうひどかった。

 とにかく何も伝わってこない。薄っぺらい文字の羅列を目で追ってるだけ。会話として盛り上がってるであろうところも何一つ伝わらない。ペンが欲しい。今すぐにでも校正してやりたい。そんな気分である。

 結局5ページなんとか進めて百円玉と交換。あんな本を置いておきたくもなかった。それくらいに酷い。だけどそれ以上に酷かった。

 

 私の夢は作家だった。小説家なんて言葉とも言い換えられる。何かの拍子で出会ってしまったトンデモナイ作家・甲田学人先生に魅力され『キノの旅』の時雨沢恵一、『デュラララ!!』の成田良悟ラノベばかりじゃないかというツッコミは抜きで)等の個人的に「なんてイカれたイカした作家さんなんだ!!オラこんな文章が書きてぇ!」と思う人に影響を受けたというのがおもな原因だ。

 要は憧れてたのだ。あの文章に。あの雪崩込むような文字や言葉に。耳に直接響いてくるようなその音に。背筋を這い上がる寒気に。――そんな文章が書けるようになりたいと、その寒気を怖気を伝染してやりたいと。

  それだけ実力が、表現が、発想が知識が物を言う『実力主義の高貴な世界』だったのだ。少なくとも私にとっては。

 

 それが、その大半が『王様ゲーム』に壊されたのだ。汚されたのだ。

――あぁ結局は金なのか。

――こんな何も伝わってこない薄っぺらな文字があの世界にいるなんて。

 それがどうしようもなく許せなかった。憎いとさえ言える。

 憧れてた世界にトラウマ級の汚物が入り込んだ感覚。

 だから私は『王様ゲーム』が嫌いなんだ。ちくしょうめ。

 

  さて。タイトルの意味もわかってもらえただろう。意味がイマイチ分からないなら推してたアイドルが裏で売春してたみたいな感じでイメージするとわかりやすい。吐き気がするだろう?そんな気分だった。

 

以上。